褒められるからやる子供になってほしいですか?
過剰に「ほめる」ことは「おだてる」になる
衝撃的なタイトルだと思いますが…。大人だって子供だって褒められれば恥ずかしいやら嬉しいやらで決して嫌な気持ちにはなりませんよね。よく「褒められて伸びるタイプなんだ〜」なんて言う大人もいますが、これからお話しするのは、「じゃぁ褒められなかったら、伸びないんですか?」と言う話を、子育てに置き換えたときに同じことが言えるのではないのかという内容です。
おだてるのは、またやってほしいという、大人側の下心…(中略)おだてられなければやらなかったり、大人の見ているときにしかその活動をしなくなったり、中にはあることができたら拍手を求める子さえ出てきてしまいます。
怖いです…。さらに、
親からほめられたいがために勉強する子どもは、内からわき出る意欲がないので、自主性に欠けることが多く、いったん成績が落ち始めると、歯止めが利かない傾向にあります。人からの評価から生まれる相対的な肯定感は、評価が下がるとともに低下してしまう…(中略)本当の自己肯定感も育ちません。
そんなつもりじゃなかったのに…( ;∀;)
おすすめの書籍
上記2つの引用もこちらの本からです。私にとってのモンテッソーリ教育の著書、第一号の本で、この本を読んでモンテッソーリ教育の主な内容や素晴らしさを知り興味を持つきっかけになったものです。何より優しい文章で読みやすいのがポイントです。内容も理解しやすく、モンテッソーリの基本を丁寧に教えてくれます。是非おすすめです!
せっかくできたのに、褒めなくてもいいの?
娘の幼稚園選びをしていた時期に、モンテッソーリ教育をしている園の保育見学も何園かしました。そこで見た子供たちの様子は、本当に静かに集中していて、目の前の教具に夢中になっている姿でした。そして自分の取り組んでいたものが終わるとそれを先生のところに持っていくのですが、先生も特別褒めることなく受け取り、それでそのお仕事は一旦おしまいのようでした。
それを見て、私だったら「〇〇の部分がいいね〜!」とか「お、色使いが素敵!」のように褒め褒めコメントをあげたいな、なんて思いましたし、むしろ「なんでしてあげないの?!」とその先生を不信に思うくらいでした(ごめんなさい…)。しかし子供も「すごいでしょ」みたいな感じはあまりなく、淡々とした様子でしたので、「この先生にしてこの子供あり」なんだなと思いながら、何か暗い幼稚園だなぁ、とさえ思ったほどでした。
どのようにして子供の成長を後押しすべきか
拍手も過剰な声がけも不要だった
ですが、その私の思い込みは先に紹介したモンテッソーリ教育で子どもの本当の力を引き出す! (知的生きかた文庫) [ 藤崎 達宏 ]で大きく覆されるのです…恐れ入りました( ;∀;)
モンテッソーリ教師は、過剰に子どもを褒めるようなことはしません。なぜなら、子どもは自分の成長の課題を本能的に知り、自分で選択して、やり遂げたことは、自分のためであり、なにも大人にほめられたくて活動したわけではないからです。ですから、無条件にほめることは、子どもに対して失礼だと考えるのです。
えー、失礼って…て感じですが、そうなのです。「いいところを見つけたら褒めてあげたい」という一心でかけてきた声は、ただのヤーヤーうるさいガヤだったということです( ゚д゚)
子どもの成長の見守り方のベクトルを変えてみよう
わかって下さる方もいるかと思いますが、私は子供が楽しんで、機嫌よく、意欲的になれるようにいう一心で沢山の声がけをしてきたのです。ですが、どうやら少し方向が間違ってしまっていたみたいです( ̄▽ ̄;)
ですが、私はこちらの本を読んだおかげで半ば軌道修正することになんとか成功しました(ありがたや〜)!それは、
- 認めること:「あなたの頑張りを見ているよ」とただ伝える。
- 一人の人間として敬意を払うこと:結果よりプロセス重視で、成功体験により自己肯定感を育てる。
- 共感すること:「認める」の最上級が「共感」。自分の頑張りを見て喜ぶ人がいる→「社会に対する肯定感」を育む。
この答えを知ることで、以前よりも自分の娘をより注意深く観察するようになりましたし、「結果」を褒めるのではなく、「過程」を踏まえ本人の気持ちに寄り添うことが重要なんだと考えられるようになりました。
そして、2番目と3番目の「自己肯定感」と「社会に対する肯定感」(=他者を信じること)は人として力強く生きていく上で決して欠かすことのできない重要なことですし、その内面を育てるために、「同じことを嬉しいと思ってくれる大人(保護者)の重要性」についてを学ぶことができました。
その他、こちらの書籍では
- 敏感期のサイン
- 大泣きの3パターン
- 子どもが伸びる教え方
などなど、もっと早く知っておけば良かったと思う内容が盛り沢山です。今子育てで悩まれてる方も、これからお子さんがお家にくるマタニティの方でも、特別な場所に通わずとも、自分の家で、「私」と「子供」が共に穏やかにあたたかく過ごせるヒントが隠されています!読みやすくておすすめです!
ちなみに、最近はムダに褒めなくなりましたwwでも、ここぞと言う時に「やりすぎないように…」と肝に命じつつ、ホメホメ言葉と純粋に「すごいね!」という気持ちを伝えます。
そしてその時の満更でもない笑顔を見つつ…楽しくやってます(*´-`)